ロックアップの手動制御2(ランクル100)

ランクル100ディーゼルの5AT(中期)で試験走行の最中です。

下手をするとATを壊しかねないので、慎重に試験を繰り返しています。

現在、目安としている使い方をまとめます。

エンジン始動直後(冷間時)

アイドルアップ中は基本的に使用しない。

速度を30km/h以上キープできそうな時は使用する場合がある。

アイドリングが600rpmになったら仮暖気が完了したとする

水温が半分より下の状態(仮暖気)

水温が低いので、油温とATフルードも温度が低い状態である。

禁止事項は次のとおりである。

 ・1100rpm以下の手動ロックアップは使用禁止!

 ・ECTの「2nd発進」は使用禁止!

 ・0〜30km/hを多用するノロノロ運転では使用禁止!

 ・急加速では使用禁止!

 ・フットブレーキ使用時は使用禁止!

暖気完了までの加速は次の条件で運用する。 

 ・のんびり加速時を想定している。

 ・加速の基本は3rdレンジとする。

 ・30km/hを超えたら手動ロックアップをONにする

 ・40km/hを超えたら4thレンジに切り替えてシフトアップを促す

 ・60km/hを超えたらDレンジに切り替えてシフトアップを促す

 ・速度が落ちてきたら上記の条件になるようにシフトレンジを操作する

暖気完了までの減速は次の条件で運用する。

 ・減速の基本はエンジンブレーキとする

 ・1100rpmで手動ロックアップをOFFにする

 ・フットブレーキを踏む前に手動ロックアップをOFFにする

水温が真ん中の状態(暖気時)

ATフルードの油温は、ロックアップの多様で上がり切らない。

上記によってトルコン走行時のフィーリングが増す傾向にある。

大前提として

 ・800rpm以下の手動ロックアップは使用禁止。
 ・ECTの「2nd発進」は使用禁止!
 ・0〜30km/hを多用するノロノロ運転では使用禁止!
 ・急加速では使用禁止!
 ・フットブレーキ使用時は使用禁止!

加速条件は

 ・のんびり加速を想定
 ・加速の基本は3rdレンジ
 ・25km/hを超えたら手動ロックアップをON
 ・35km/hを超えたら4thレンジでシフトアップを促進
 ・50km/hを超えたらDレンジでシフトアアップを促進
 ・速度が落ちたら上記の条件に当てはめてシフト操作をする

減速条件は

 ・減速の基本はエンジンブレーキ
 ・走行ギアより1つシフトダウン
 ・800rpmで手動ロックアップをOFF
 ・フットブレーキは踏む前に手動ロックアップをOFFにする

手動変速が得意な人へ

トヨタのATは、5ATから変貌を遂げています。

アクセルにはバイワイヤ技術を取り入れられたのもこの頃でした。

4ATフレックスロックアップ付きのオートマ車が手動変速には最高でした。

具体的にはJZX100前期。

ランクル100ディーゼルの5ATは、ECUがAT制御に大きく関与しています。

変速ショックが出ないように

 ・ATフルードの油圧をコントロールしたり

 ・エンジンの出力をコントロールしたり

様々なフィードバック制御が機能しています。

手動変速をすると、変速のタイミングが遅れるのはこのためです。

これまでの4ATと5ATでは制御の観点が大きく異なっています。

4ATでは当たり前だった遅延のない制御ではなくなっています。

変速ショックを和らげるためにフリッピングすると変速制御が一時中断されます。

いわゆるN状態になります。

変速したと信じてアクセルを踏むとエンジンの回転が上がります。

その瞬間に変速制御が再開して、大きな回転差状態で変速されてシフトショックがでます。

この不可解な制御を理解できないと

 「手動変速と手動ロックアップの合わせ技はATを壊す」

可能性が非常に高くなります。

例えば次のような使い方です。

 ・1stレンジで加速する

 ・アクセルを緩めて2ndレンジに切り替える

 ・変速後の回転数を予想して合わさったところで維持

 ・手動ロックアップをONにする

 ・変速制御を促すために少し回転数を上げていく

 ・変速されるとロックアップクラッチも少し遅れて繋がる

 ・再び加速する

4ATの頃より、やることが増え過ぎて大変です。

慣れていても変速ショックが出てしまうこともあります。

これを理解できる人にお伝えしたいことは

 手動ロックアップと手動変速は5ATでは相性が悪い

ということです。

ATを壊さないように、研究を進めていこうと思います。

コメント

タイトルとURLをコピーしました